日常生活でできる冷え症対策~朝~
冷え性に悩む女性にとって特につらいのが、寒い時期の朝なのではないでしょうか。起きた後も体温が上がらず、動き出さすのがつらい、頭が働かない、午前中はなかなか本調子まで持っていけないと悩みの症状は尽きません。
ここで押さえておきたいのは、冷えの原因というのが「自律神経の乱れ」ということです。自律神経は血圧についてもつかさどっており、自律神経が乱れると、本来目覚めの数時間前から上昇するはずの血圧が上がらなくなってしまいます。これが所謂「低血圧」です。なかなか起き上がれず動きも鈍いことから、体温も上がらず、冷えが続くことになります。
このような理由から朝の冷えには自律神経をしっかり作動させる必要があります。自律神経は「交感神経」「副交感神経」の2つがあり、交感神経は体を活動させるもの、副交感神経は体を休息させるものです。具体的には交感神経は朝冷えの原因の1つ、血圧を上げる働きがあります。心拍数を上げる作用もあるので、血液の流れを勢いづかせ、血液を全身に運びます。副交感神経は血管を開かせる力があるので、手先などの細い血管にも血液を送るために大切な働きをします。
それでは、朝にぜひ実践したい自律神経を整える、冷え対策をご紹介します。
・運動
朝は特に副交感神経が活発なため、軽い運動を行い体温を上げましょう。早歩きでのウォーキングや腰を屈めるのではなく膝をしっかり曲げて洗濯物を干したりと、日常生活の中で取り入れられるもので構いません。
・白湯
ここで使われるのは、水を火にかけてから15分ほど沸騰させ続けたものです。電子レンジや沸騰時間が足りないものなどは、体を温める効果が薄れるとされています。量は100ml~200mlにし、とり過ぎは逆効果とされているので、自分に合った量を飲むようにしましょう。
日常生活でできる冷え症対策~昼~
日中は交感神経が優位になっているため、お昼の冷え対策としては副交感神経を補助すると良いでしょう。
・目元ケア
眼球は副交感神経がコントロールしており、事務作業やPCでの仕事で、眼球が疲れたら蒸気がでるアイマスクなどを利用して目元を温めるとよいでしょう。血管を開き、休息モードにすることで体が温まります。
・足を温める
日中はサンダルや、ミュール、パンプスなど仕事柄、ストッキングのみの女性も多いでしょう。しかし、スカートをはく場合も多く、足は特に冷えやすい箇所となっています。会社にいる間だけ、靴を履き替えられるなら保温を目的としたスリッパを利用しましょう。また、足には大きな血管が通っているため、ふくらはぎや足首も冷やさないようひざ掛けを利用するようにしましょう。
足先などの末端の冷えが気になる方の詳しい解消法の紹介はこちら!
・服装
汗をかいてそのまま放っておいたり、そのまま涼しい部屋に入ったり、寒い外気に触れたりするとより冷えが進行してしまいます。汗をかかないよう服装は重ね着がおすすめです。寒くなったら上に羽織れるものを用意しておきましょう。肌着は、シルクやウール、最近流行りの着ると温かく感じるインナーを使用しましょう。面は保水性があるので、冷たく感じるためおすすめできません。
日常生活でできる冷え症対策~夜~
日中活発に働いた交換神経と体を休ませるため、副交感神経を優位にする必要があります。副交感神経の働きを高めてくれる方法をご紹介します。
・お風呂
ゆっくりぬくもることで、体の芯から温まることができます。ポイントとしては首元もしっかり温めることです。首元は温かさを感じやすいので、首元を温めることで、全身も温まりやすくなります。また、熱いお湯ではなく、少しぬるめの心地よい程度のお湯に、体と心の緊張をほぐすようリラックスしてつかりましょう。併せて活用したいのが、入浴剤です。特に炭酸ガス入りのものなら、より流れる血液を温めることができます。
・エクササイズ
冷え性の人が寝る前に寝付けない理由が、足先の冷えなのではないでしょうか。この時に役立てたいのが、足先のエクササイズです。まずは足指エクササイズ。足の指をしっかり広げて、3つ数えます。数え終わったら、力を抜いてリラックス。これを約20回繰り返します。ポイントは、指がどの方向を向いていても、思いっきり広げることです。2つ目はつま先立ちのエクササイズです。つかまりながらでもよいので、つま先立ちをし、3つ数えながら床にかかとを戻していきます。これも20回ほど繰り返します。途中で疲れたら、1分ほどなら休んでも構いません。
・飲み物
生姜湯やホットココア、ホットミルクなど温かい飲み物は、体をたためる効果があります。特に生姜湯は、温めるだけでなく内側からポカポカした感覚が起こります。生姜に含まれるジンゲロールという成分が、胃腸を刺激することで熱を作り出すためです。生姜とお湯だけは飲みにくいという人は、はちみつを入れたり、ココアや牛乳で割ってもよいでしょう。
・布団
夜寒い原因がベッドや布団にあることがあります。冷たい空気は重く、部屋の下の方に溜まります。そのため敷布団を床にひいて寝ている場合は、高い位置で寝るより寒く感じます。また、マットレス選びでは、通気性が良いものを選ぶことが大きなポイントですが、この通気性が冷える原因にもなります。これらの場合には、部屋全体を温められるよう、暖房器具を利用したり、冷たい空気が作られる窓際に寝ないようにする工夫が必要でしょう。暖房器具と並行してサーキュレーターで温かい空気を部屋全体に循環させ、冷たい空気が溜まらないよう気を付けてください。