軽い敷布団は寝心地悪くならないの?特徴とおすすめの使い方

取り扱いやすい軽い敷布団の人気が高まってきています。そのような中、心配なのが寝心地の変化ではないでしょうか。 背中や腰は痛まないのか、底付き感はないのかなど、軽い敷布団に使われる素材とともにご紹介します。おすすめの使い方についてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

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敷布団を軽くできる素材について

軽い敷布団に使われる素材は、おもに次のようなものがあげられます。

・発泡ウレタン(高反発ウレタン)
・羊毛
・綿

高反発ウレタン素材のものは、敷布団というよりもマットレスとしてのイメージが強いでしょう。寝返りのうちやすさが特徴で、断熱性と保温性に優れています。一方で通気性に難があり、定期的に風通しの良い場所で乾燥させなければカビの発生が起こりやすいデメリットも持っています。

素材的に洗うことができないため、体臭の強い方が使うと脱臭ケアが困難です。重曹などを用いたお手入れでにおいは消せますが、消臭スプレーの使用は避けたほうが良い素材です。

マットレスではなく純粋な敷布団としては、羊毛と綿のほうが取り扱いやすく、身近な存在です。

羊毛布団は汗などの水分を吸収する力に優れ、汗っかきな方が快適に眠れる布団です。吸湿性で言えば綿の2倍、ポリエステル素材の40倍あり、吸い込んだ水分の発散力も高いため劣化しにくい素材です。保温性の高さもあり、冬はあたたかく夏はサラッとした寝心地が得られる、年間を通して快適に使用できるのが羊毛のメリットです。

水洗いや天日干しをするとかえって繊維同士が絡み、へたってしまいます。お手入れは風通しの良いところにおいておけば高い発散力で湿気を逃がしてくれるため、定期的に布団用掃除機でダニなどの処理を行う程度で済みます。丸洗いは専門業者に依頼すると可能です。

綿(木綿)も吸湿性の高さを持っていますが、羊毛に比べると発散力が劣ります。表で60分、裏返して60分と合計2時間は天日干しをしなければ湿気は抜け切らず、湿気が溜まれば溜まるほど重みも増していきます。言い換えると保湿性に優れているともとれ、冬の暖かさはメリットにもなります。

綿も寝心地の悪化を防ぐには、家庭での洗濯を避けることをおすすめします。ふっくらとした仕上がりは天日干しで復活するため、お手入れは布団乾燥機や天日干し、布団用掃除機などで行いましょう。どうしても洗いたい場合は、専門業者に依頼してください。

綿布団のしっかりと汗を吸い取ってくれ、干せばふっくらとした感触が元通りになるメリットは、長く使う寝具に向いた特徴です。

乾きやすくて手入れも楽な軽い敷布団をご紹介

手入れが簡単にできる上、乾きやすくてカビにくい軽い敷布団をピックアップしてみました。毎日使うものだからこそ、機能性に加えてお手入れの手軽さも選ぶ際のポイントにしてください。

カルカル敷布団

子どもでも片手で持てるほどの軽さが特徴的な敷布団です。羊毛タイプと綿タイプの2種類があり、どちらもお手入れが楽。

通常の敷布団で横になると腰部分が深く沈みこんでしまいます。それを避けるために布団職人が行うのが、腰に当たる部分に多く綿を入れる中高方式での布団作りです。カルカル敷布団はこの中高方式を採用しているため、腰が沈みにくく、ベストな寝姿勢を保てます。

その軽さと快適さの両立は、各リゾートホテルや旅館でも採用されるほどの人気です。

腰いい寝

高反発ウレタン以上の反発力を持つ、超高反発プロファイルウレタンを使用したマットレスタイプの敷布団です。見た目は通常の敷布団と同じですが、腰いい寝の中に使用されている素材が綿や羊毛ではなくウレタンになっています。

さらに遠赤外線を放出する温泉綿(トルマリン)を重ねることによって、体を芯から温める岩盤浴のようなリラックス効果もあります。

もちろん、高反発ウレタンのマットレス同様に女性でも持ち上げやすい軽さです。

こちらでご紹介したのは軽い敷布団の中でもごく一部です。他にも人気の高い、軽い敷布団はたくさんありますので、お手入れ方法の手軽さとともに素材や特徴からご自身の悩みに合ったものを選んでください。

軽い敷布団を重ねて快眠に


敷布団は1枚で使用するように作れているのだから、1枚で使うべきだという声もありますが、必ずしもそうとは言い切れません。人によっては古くなってへたれてきた布団に新しい布団を重ねて柔らかい寝心地を作っている場合や、腰痛対策のために布団を重ねて利用していることもあります。

また、床からくる冷気を遮断するために敷布団を重ねて使う方も多いでしょう。柔らかさが増したり、全身を包み込んでくれるようなフィット感も魅力的です。

とはいえ、重い敷布団を重ねて使うと毎日の上げ下げで負担が2倍となる上、手入れ時も2枚分の作業が必要です。素材によっては湿気がたまりやすい分、カビのリスクが高くなってしまうデメリットも理解しておかなくてはなりません。

敷布団を重ねて使用するのであれば、負担が軽減できる軽い敷布団を利用することをおすすめします。

軽い敷布団の使用なら、上げ下げの負担も軽減されます。非力な女性や子ども、高齢者でも簡単に持ち運べる軽い敷布団も多く、それらを利用すれば天日干しでベランダにも出しやすくなります。定期的に乾燥させればカビ繁殖が防げるため、敷布団を重ねて使用するご家庭でも安心です。

毛布よりも軽い敷布団2枚重ねと、重い敷布団1枚、毎日上げ下げすることを考えると、サッと片付けられる軽い敷布団のほうが腰への負担も少なくなるでしょう。

軽い布団といっても、十分厚いものばかりです。よりしっかりとしたものをご希望であれば、高反発ウレタン素材のものを選べば、別にマットレスを用意する必要もありません。

一方で、軽量タイプの敷布団の中には厚みが5cm以下のコンパクトなものも存在します。これらのメリット(軽い、通気性が良く乾燥させやすい、など)を得つつ底付き感が出ないようにするには、やはり敷布団を重ねて使うほうが良い場合もあります。

敷布団を単独で使用するか、重ねて使用するかは購入する布団のタイプに加え、個人の寝心地や手入れ頻度なども関係します。どちらが正しいのかではなく、ご自身の寝心地、体や毎日の手入れの負担の軽さを総合的に考えて快眠にもっとも近いスタイルを選びましょう。

まとめ

軽い敷布団の素材は、おもに三つです。マットレスのような高反発ウレタン、吸汗性と湿気の発散力に優れた羊毛、保湿力が高く手軽に手入れできる綿。いずれも異なるメリットとデメリットを持っていますが、持ち運びやすい軽さは共通しています。

毎日上げ下げする敷布団だからこそ、軽い敷布団のように手早く持ち運びできるものは重宝されます。2枚重ねて使用すべきか、1枚で使用できるかで布団を選ぶのも大切ですが、苦を感じずに毎日の上げ下げやお手入れができるタイプかどうかも重視してみてください。