運動不足は腰痛の原因に。運動で腰痛の予防&改善を目指そう!

身体を自由に動かすために重要な働きをする腰。この部分に痛みがあると、スポーツなどの激しい運動はもとより、日常生活を送るのもつらくなってしまいます。 腰痛の原因は人それぞれですが、腰の痛みを慢性的に感じていて、適度な運動を習慣的に行なっていないのであれば、運動不足が腰痛を引き起こしているかもしれません。 この記事では、運動不足が腰痛を引き起こす理由や、腰痛の予防・改善に効果が期待できる運動、夜寝る前に横になってできる腰痛対策をご紹介します。腰痛に効く運動や自分に適した寝具で腰の痛みから解放されましょう。

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運動不足が腰痛の原因?

多くの人が経験したことがある腰痛。その原因としては、「運動や仕事で腰回りの筋肉を酷使した」「年をとって骨と骨の間のクッションとなる組織が減少した」「不適切な姿勢を長時間続けていた」「内臓の病気にかかっていた」「精神的なストレスを感じていた」など、さまざまなことが考えられます。

そして、「運動不足」も腰痛を引き起こす大きな要因の1つ。では、なぜ運動不足が腰痛につながるのでしょうか。

その理由の1つは、筋肉量の低下です。筋肉は運動によって鍛えられます。日常的に激しい運動をしなければならないというわけではありませんが、適度に歩いたり積極的に階段を使ったりしていないと、あっという間に全身の筋肉が衰えてしまいます。

もちろん、身体の骨を支えている腰の筋肉も同様に弱ってしまいますので、腰にかかる負担が増え、痛みが生じてしまうというわけですね。

また、足は第二の心臓とよばれるように、足の筋肉は運動によって血液を送るポンプのような働きをします。つまり、歩いたり走ったりと足を使って運動することで、全身から心臓へと戻る血液の流れをよくすることができるのです。

しかし、足を使った運動をしていなければ、血行が悪くなってしまいます。血行が悪くなると、筋肉に栄養を十分に届けることができなくなり、結果として筋肉が衰えてしまいます。また、骨の衰えにもつながるので注意が必要です。

運動不足は腰痛が生じる原因にもなりますし、腰痛を悪化させる原因にもなります。運動不足を自覚している人は、腰痛を予防するためにも、腰痛を改善するためにも、運動を習慣づけることが大切です。

腰痛は運動で予防と改善を


運動と一口で言っても、激しい運動から手軽にできる有酸素運動まで種類はさまざまです。腰痛予防・腰痛改善に効果が期待できるのは、どのような運動なのでしょうか。

腰痛の予防・改善に最適なのは、適度な有酸素運動です。激しい運動は、慣れていない人が行なうとケガのもとになりますし、腰を痛めることにもつながりますので、手軽にできる有酸素運動を取り入れましょう。

有酸素運動の中でも特におすすめなのが、ウォーキングと水中歩行。ウォーキングは足を使う運動ですので、足をはじめとして全身の血流を改善してくれます。特に道具がなくてもできるので、普段運動をしていなかった人でも始めやすいですね。

また、街中や公園をウォーキングしていると、移り変わる風景や街のようすが、精神的なストレスを癒してくれることも。運動不足とストレスの両方を解消してくれるというわけです。

また、すでに腰を痛めてしまっている人は水中歩行がおすすめです。道具なしでも始められるウォーキングと違って、水着が必要だったりプールに行ったりする必要がありますが、水中では浮力があるため、痛めている腰に余計な負荷をかけずに運動することができます。

筋力トレーニングやストレッチも腰痛対策に効果的。筋力トレーニングによって、腰を中心に全身の筋肉をゆっくり鍛え上げて筋肉量を増やし、筋力を上げることで、腰の骨や筋肉にかかる負担が減少します。

腕立て伏せは膝をついて行なう、腹筋は身体が上がるところまでにするなど、無理をしないよう心がけましょう。筋力トレーニングに慣れてきても、激しすぎるトレーニングは禁物です。

また、ストレッチは関節の可動域を広げることができるので、関節がうまく動かないことによって生じる筋肉の負担を減らすことができます。ストレッチをするときには、勢いをつけず深呼吸しながらゆっくり身体を伸ばしていきましょう。関節を曲げるというよりは、関節を広げていくイメージを持つとより効果的なストレッチができますよ。

寝ながらできる腰痛に効く運動

ウォーキングやストレッチをする時間も忙しくてとれないという人は、テレビを見ながらリラックスしているときや、睡眠をとろうと布団の上にいるときに、寝ながらできる腰痛対策がおすすめです。

横になってできるストレッチですので、立ったり座ったりすると腰の痛みがひどくなってしまうという人も、ようすを見ながらチャレンジしてみましょう。

腰をねじる

  1. 仰向けで寝ている状態で、右手を右耳につけるようにまっすぐに手を上げます。
  2. 腰をねじり、右足の膝を曲げて持ち上げ、伸ばしている左足の横行に倒します。
  3. 倒してきた右足の膝を、左手で軽く押さえます。
  4. 3の状態で数回深呼吸します。
  5. 倒す足を左足に変えて、①~④を繰り返します。

1~5(左右1回ずつ)を3セットほど行なうとよいでしょう。

膝抱え

  1. 仰向けになり、片方の膝を曲げて同じ側の手で軽く押さえます。
  2. もう片方の足も同じように膝を曲げ、同じ側の手で軽く押さえます。
  3. 1、2ができたら、両手を両膝の上で組んで両膝を支えます。
  4. 3の状態で数回深呼吸し、終わったら元の仰向けの状態に戻ります。

1~4を1日に3セットほど行なうのがおすすめです。

タオルで足上げ

  1. 仰向けになり、両方の手でタオルの両端を持ちます。
  2. 両膝を立て、タオルの中央部分を両膝にかけます。
  3. 片足のつまさきをタオルの中央部にかけます。
  4. 膝を伸ばし、手の力を使ってゆっくり足を持ち上げます。
  5. 4の状態で数回深呼吸します。終わったら足を下ろしましょう。

1~5を左右1回ずつ行なうのを1セットとして、1日に3セット行ないましょう。

病気が原因ではない腰痛の予防や解消には、まず運動を試していただきたいのですが、それと並行して自分に合ったマットレスや布団に変えるということも検討しましょう。6時間睡眠の人は1日の4分の1を、8時間睡眠の人は1日の3分の1を寝て過ごしています。

この時間の姿勢は、マットレスや布団によって変わるといっても過言ではありません。仰向けの体勢で腰への負担がかかりにくい寝具や、寝返りを打っても身体にフィットする寝具を選ぶようにしたいですね。

まとめ

いかがでしたか?腰痛の原因はさまざまですが、運動不足を解消することによって腰痛の予防や改善が期待できます。軽い有酸素運動にしても、寝ながらできるストレッチにしても。毎日継続して行なうことが大切です。

また、寝ているときの姿勢を正しくするためにも、自分に合ったマットレスや布団を選ぶようにしましょう。運動と布団選びが腰痛を軽くするコツ。毎日の生活習慣・環境を変えることで、つらい腰痛から卒業しましょう。